2023年08月26日
ナッシュ均衡とは、ゲーム理論における非協力ゲームの解の一種であり、いくつかの解の概念の中で最も基本的な概念です。数学者のジョン・フォーブス・ナッシュにちなんで名付けられました。
ナッシュ均衡は、以下の条件を満たす戦略の組み合わせです。
ナッシュ均衡は、各プレイヤーがそれぞれにとって最も合理的な行動を取ろうとした結果、実現した状態です。しかし、ナッシュ均衡は必ずしもパレート最適ではないことに注意が必要です。パレート最適とは、あるプレイヤーの利得を増やすことなく、他のプレイヤーの利得も増やすことができない状態です。
パレート最適とは、資源配分を行う際に、「誰かの状況を改善しようとすれば、他の誰かの状況を悪化させることになる」、つまり資源が最大限利用されている状態。 イタリアの社会学者ヴィルフレド・パレートによって提唱された。 パレート効率性ともいう。
パレート最適な社会状態とは、いかようにもパレート改善ができない社会状態であるが、市場における参加者間の公平性とは無関係である。
パレート最適な配分は、エッジワースボックスを用いて表すことができます。エッジワースボックスは、資源の総量を表す直線と、各人の効用関数を表す曲線で表される図です。パレート最適な配分は、エッジワースボックスの下側に位置する点です。
パレート最適は、資源配分の効率性を判断する基準として用いられます。しかし、パレート最適は必ずしも公平とは限りません。パレート最適な配分は、ある人の効用がゼロでも、他の人の効用が最大になる場合もあります。
パレート最適な配分を目指すためには、政府による再配分政策が有効です。政府は、税や社会保障制度などを利用することで、パレート最適な配分を実現することができます。
ナッシュ均衡の身近な例としては、以下のようなものが挙げられます。
囚人のジレンマは、ナッシュ均衡の最も有名な例です。2人の囚人が、互いに意思疎通ができない状況で、黙秘するか自白するかを選択するゲームです。どちらも黙秘すれば、軽い刑罰で済みますが、どちらか一方が自白すれば、相手は重い刑罰を受けます。一方が自白した場合、黙秘した方は重い刑罰を受けます。
このゲームでは、どちらの囚人も自白することがナッシュ均衡です。どちらが黙秘しても、自白した囚人に比べて不利な結果になるため、どちらも自白する誘因があるのです。しかし、どちらも自白した場合、どちらも重い刑罰を受けることになります。
ナッシュ均衡は、ゲーム理論において重要な概念です。ナッシュ均衡を理解することで、ゲームの性質や結果を分析することができます。また、ナッシュ均衡は、経済学や政治学、社会学など、さまざまな分野で応用されています。
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