承認欲求とは
承認欲求とは、「他者から認められたい」、「自分を価値ある存在として認めたい」という欲求です。これは、人間が社会的な生き物であるために、普遍的に存在するものです。
承認欲求は、適度な場合は、自己肯定感を高め、成長の糧となるポジティブな側面があります。例えば、褒められたり、評価されたりすることで、自信がつき、より良い自分を目指して努力するようになります。
しかし、承認欲求が強すぎると、他人からの評価に過度に依存したり、虚栄心が強くなったりするなど、ネガティブな側面も出てきます。常に他人に認められようとすることで、本来の自分らしさを失ったり、他人からの批判に過剰に反応したりするようになってしまいます。
また、承認欲求が弱すぎると、自己否定感が強くなり、自信が持てなくなってしまうこともあります。自分の能力や価値を認められず、積極的に行動することを躊躇してしまうようになるのです。
承認欲求は、誰にとっても存在する自然な欲求です。大切なのは、その欲求と上手に付き合っていくことです。自分自身の価値を認め、他人からの評価に一喜一憂することなく、自分らしい生き方を追求することが重要です。
承認欲求と
上手に付き合う方法
- 自己肯定感を高める: 自分自身の価値を認めることで、他人からの評価に左右されにくくなります。
- 目標を明確にする: 自分が何を目指しているのかを明確にすることで、他人からの評価に関係なく、モチベーションを維持することができます。
- 感謝の気持ちを持つ: 周囲の人からのサポートに感謝することで、承認欲求を満たすだけでなく、人間関係を良好に保つことができます。
- SNSとの距離感を保つ: SNSは承認欲求を刺激しやすいツールです。必要に応じて距離を置くことも大切です。
承認欲求は、人生を豊かにする力にもなり、足枷にもなります。自分自身の心と向き合い、バランスを意識しながら、上手に付き合っていくことが大切です。
参考 :NRI トップ ナレッジ・インサイト 用語解説 用語解説一覧 マズローの欲求階層説
別途参考 個人と集団での違い
社会と個人における心理的作用の違いは、
以下の3つの要因が主な原因として考えられます。
1. 影響を受ける情報源の違い
- 個人は、自身の経験や記憶、価値観に基づいて心理作用が起こります。
- 社会は、文化、規範、制度など、個人を超えた共有された情報源に基づいて心理作用が起こります。
例
- 個人:過去の失敗体験から、特定の状況に対して恐怖を感じる。
- 社会:戦争の歴史から、特定の民族に対して敵対心を持つ。
2. 相互作用のダイナミクスの違い
- 個人は、対人関係において、相手との相互作用を通じて心理作用が起こります。
- 社会は、集団力学や社会構造の影響を受け、個人間の相互作用が複雑化し、独特な心理作用が起こります。
例
- 個人:親友との会話によって、気持ちが落ち着く。
- 社会:集団の中で、匿名性や責任感の希薄化によって、攻撃的な行動をとる。
3. 目的意識の違い
- 個人は、個人の幸福や利益を追求する目的で行動し、心理作用もそれに沿って起こります。
- 社会は、集団の維持や発展を目的として行動し、個人とは異なる心理作用が起こります。
例
- 個人:より良い生活を送るために、努力する。
- 社会:競争に勝ち抜くために、他者への協調性を犠牲にする。
これらの要因が複雑に絡み合い、社会と個人における心理作用に違いが生じます。
補足
- 社会心理学は、社会と個人の相互作用を研究する学問分野であり、上記のような心理的作用の違いを理解するのに役立ちます。
- 社会的な状況や集団の性質によって、個人心理に与える影響は大きく変化します。
イラスト:ピンタレストより